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伊藤宏一の“おカネと「美しく」つきあう方法”
<第1回:お金は汚いものだと思いますか?>
講師:伊藤宏一(千葉商科大学大学院教授)
日本には昔から「お金は汚いので、お金のことを口にしてはいけない」という考え方があります。皆さんはどう思いますか。そこで昨年「イーウーマン」のサイトで、「お金は汚いものだと思いますか」というテーマを出して、サーベイをしました。その結果、意外にも、集まった意見のうち約九割の人が、お金は汚いと思わないという意見でした。
そこではこんな意見が出ていました。
会社に入れば安心した老後が送れる時代ではないので、お金について考えることは大切。お金は自分のやりたいこと・将来の生活のための手段だから、お金は汚いとは思わない。
人を幸せにさせ感動させるようにお金を使えばお金はきれいになる。でもワイロなどで使えばお金は汚いものになる。意味のある使い方をすることが大切だ。
私もこうした考え方に賛成です。お金は交換価値であり、どんな価値とも交換できます。自分の豊かな老後や子どもの教育、あるいは寄付といった価値と交換すれば、お金ととても美しいつきあい方ができます。しかし法律を犯すやり方でお金を手に入れたり、ワイロに使ったりすれば、お金は薄汚い心の道具になります。
問題は自分にとって本当に価値ある大切な物を見出すことです。本物の資産家は、「自分にとって価値ある物」(ニーズ)とお金を交換します。ところが小金持ちは「価値があるように見える物」(ウォンツ)とお金を交換します。「流行しているから」「ブランドだから」「安いから」「高いから」といった理由で買うことの根底には、自分の価値基準がなく、他人やメーカーの価値基準に依存している心が見えてきます。
他人の価値基準で買ったものは、結局長く使わずぞんざいにしてしまいがちです。もったいないですね。でも自分の価値基準で買ったものはいつまでも大事にします。私も中学生の時に一生懸命お小遣いを貯めて買ったフルートをいまでも大切にして時々吹いています。
自分の価値観を磨き、自分にとって本当に価値あるものならお金を惜しまないが、そうでないものには一切お金を使わない、これがお金と美しくつきあうための第一歩です。
伊藤宏一(いとうこういち)
千葉商科大学大学院教授。税理士、CFP®認定者・日本FP協会常務理事、株式会社ポラーノ・コンサルティング代表、税理士、ファイナンシャル・プランナーとして、企業・労働組合などでライフプランセミナー・個人相談を実施するかたわら、講演、金融機関などのセミナー、雑誌・新聞などの執筆、テレビ・ラジオなどに出演。
主な著書・論文に『ライフプランニングー理論と実例』(2007年セールス手帖社)、『金融商品なんでも百科』(平成20年度版 監修 金融広報中央委員会)、『独立投資家宣言』(共著日経BP社)、『なる本FP』新訂版(2009年7月 週間住宅新聞社)、など。
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第02回 「組曲」のような資産運用とは?
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