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基準価額3万円は高いのか?
2007年11月19日
投資信託の財産的価値(時価)を示す言葉に基準価額があります。個別株における株価と同じようなものと思えばよいでしょう。ただし、時価ではあるものの、株価とは相容れないものであるということを理解しなければなりません。曰く「投資信託の価格(基準価額)が高くなってきたので、価格が下がったら購入します」。言い換えれば「投資信託の押し目を待つ」ということを述べる投資家が意外と多いからです。なぜかと言えば、中国株やインド株などで運用される投資信託に、基準価額が3万円を超えるような投資信託が多数存在するからです。確かに、ほとんどの投資信託の基準価額は1万円からスタートするため、3万円の基準価額を見てしまうと、既に価格が3倍になっているから価格が高いと感じてしまうのでしょう。3倍になったのだから「そろそろ価格が下がってもおかしくない」と思われるのも至極もっともな意見といえそうです。しかしながら、個別株はいつまでたっても外身と中身は変わることはなく、トヨタの株式がソニーの株式に変わることはありえないのです。
一方、投資信託は、外身=投資信託の商品名は変わることはありませんが、中身=運用対象は時の経過とともに変わっているということを忘れてはならないのです。たとえば、日本の株式で運用されるバリュー運用タイプの投資信託があるとします。バリュー運用ですから割安株を組み入れて投資するのですが、ある株式を調査・分析し、バリューという運用方針に合致すれば組み入れるはずです。その後、組み入れた株式の価格が順調に上昇していき、割安株でなくなった場合、ファンドマネージャーはその株式を売るはずです。そして、売ったお金などで新たなバリュー株を見つけてファンドに組み入れていくのです。投資信託では運用方針に合致しなくなると、銘柄が入れ替えられるため、運用がスタートした基準価額が1万円の時と、基準価額が3万円の現時点では、組み入れ銘柄が大きく異なっているケースが多いのです。したがって、基準価額が3万円を超えていると高いと思われるのは、株価と同じように基準価額を考えてしまっている誤解から生まれるものなのです。ただし、インデックスファンドについては、対象となる指数からはずれるとか、新たに加わることがなければ、銘柄が変わることはほとんどありませんが。
有限会社ファイナンシャルリサーチ 代表/AFP
深野 康彦
プロフィールとコラム一覧
1962(昭和37)年8月1日生
東京経済大学経済学部経済学科卒
株式会社 オリックス・クレジットを経て
平成元年4月 独立系FP会社エムエムアイ入社
平成7年12月 エムエムアイを退社し
平成8年1月 有限会社ワイズマネジメントを伊藤裕氏と設立
平成17年12月 同社を退社
平成18年1月 有限会社ファイナンシャルリサーチを設立し
現在に至る
※日本ファイナンシャルプランナーズ協会認定講師
個人の相談業務を行いながら、さまざまなメディアを中心に、個人の資産運用や管理、家計管理や見直しなど、お金に関する啓蒙活動及び、新聞・マネー雑誌、経済誌などへの執筆・取材協力および金融データの提供を行っている。
FPの養成講座や各種セミナーの講師、確定拠出年金導入企業の導入教育の講師、ラジオ番組のパーソナリティーなども担当している。
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。