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マクロ経済と金利・各マーケットの先行き見通し(2)
2007年5月14日
前回に引き続き、内閣府発表の2011年度までの「日本経済の進路と戦略」をもとに、資産運用を考えてみましょう。もちろん、将来この通りにいくということではないのですが、資産運用を考えるにあたって参考にしてもいい項目がいくつかあります。
長期金利の推移を見ると、2011年には4.0%と予想されています。ここで言う長期金利とは、新発10年国債の流通利回りを指します。4月24日現在1.67%ですから、4年程度で倍以上に金利が上昇すると見ているわけです。
仮にこのような金利の先行き見通しを立てたとしたら、商品選択はどのように考えればいいでしょう。
今10年国債(表面利率1.6%)を買って、4年後に新規に発行される国債の利回りが4.0%になっていたら、そのとき保有している国債(残存年数6年)は値下がりしています。どのくらい値下がりするかというと、以下の簡易計算式で概算がつかめます。現状、10年国債と残存年数6~7年程度の国債の利回り差は0.3%程度で、今後もこの程度の差が続くと仮定して、2011年時点の残存7年債の最終利回りが3.7%になっているとします。
上記の式で算出された債券価格をみると、現状のような低金利時に10年国債を購入した場合、世間の金利が上昇しても受け取れる利子は1.6%のままで、万一どうしても換金しなければならないときは、1割以上も元本割れしてしまうということです。4年間受け取った利子を含めても損失を埋めることはできません。
逆に、表面利率が4.0%のときに新発10年国債を購入したらどうなるでしょう。たとえば購入して6年が経過したときの新発10年国債の表面利率が2.0%に下がっていた場合を考えてみましょう。
額面100万円(価格100円)を購入して、6年後に売却した場合のトータルのリターンは、債券を保有していた6年間の受取利息4%×6年で24、売却益は額面を上回った分の7.4、合計31.4、6年間の平均利回り(単利)は5.23%(31.4÷6)となります。金融商品のなかではもっとも安全性が高いと考えられる国債で、高利回りを実現できるのです。こんな時期に個人向け国債変動10年など買ってしまうと、受取利息が低下していくので、せっかくのローリスク・ミドルリターンの絶好のチャンスを逃してしまいます。
今後、金利がどのように変動するかはもちろんわかりませんが、日頃金利の動向に注意を払いつつ、このような想定をあらかじめ持っておけば、チャンスを逃さず利回り水準の向上が図れると思われます。
FPアソシエイツ&コンサルティング株式会社 専務取締役/CFP®
福田 啓太
プロフィールとコラム一覧
1958年大阪府生まれ。
1981年日興證券株式会社入社。個人営業のあと、ポートフォリオ作成システムの企画、リテール営業の支援ツール開発、FP養成研修などに携わる。
1999年日興證券退社後、当社設立に参加。独立系FP・投資顧問としての投資アドバイス・各種コンサルティング、および企業における各種講演会講師を務めると同時に、ビジネスモデルとしての保険代理店+証券仲介業を運営している。一般紙、各種雑誌、日経文庫「はじめての株式投資」など執筆。早稲田大学ビジネス情報アカデミー専任講師。
1級FP技能士。CMA(日本証券アナリスト協会検定会員)。
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。