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ポートフォリオ運用のかんどころ(6)~運用のリスクを標準偏差で測る~
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運用におけるリスクは、元本割れの危険性といった意味ではなく、運用収益のブレを指しますが、これを数値化してさまざまな運用商品やポートフォリオを比較検討するために、標準偏差という物差しを使います。
まず、下図はあるデータの分布を示しています。このような平均値を真ん中にして左右に同じように拡がってる状態を正規分布といいます。
世の中にはデータが正規分布になる事象がいろいろあります。たとえば日本全国の小学6年生の身長や体重、テストの点数、そして運用におけるリターンも一定以上の十分なデータ数があれば正規分布になると考えられます(実際に過去10年程度の日次データを横軸に、各リターンの回数を縦軸に取ると、なだらかな左右対称に近い山型になります)。
そこで、統計学の標準偏差という考え方を用いて、平均からのばらつき度合いを測るのです。
平均から片側34.13%、両側68.27%、つまり全体のデータ数の約7割を占める幅の平均からの距離を1標準偏差とします。運用におけるリスクは、この1標準偏差の値で表します。前回例として示した外国債券ファンドと国内株式ファンドのリスクが1標準偏差の値です。
この数値が示すリターンとリスクはどういうものでしょう。
上図のように、外国債券ファンドは、平均リターンは4%ですが、調子のいいときは14%のリターンになる年もあり、調子が悪ければ-6%になる年もあるということです。一方日本株ファンドは外国債券ファンドよりリスクが大きいので、いいときは27%のリターンになる年もり、悪いときは-14%になる年もあるということです。
ところで、ここで用いているリスクの値は1標準偏差です。ということはすべてのデータの7割弱を占めているに過ぎません。ということは、あと3割は1標準偏差で示したブレ幅よりも上下にさらにブレるということです。
そこで2標準偏差を使うと全体の95%以上を収める幅になるので、特に最悪時どの程度下ブレするかを確認することが出来ます。
2標準偏差は1標準偏差の2倍のブレ幅を取るので、外国債券ファンドの最悪時は-16%(4%-10%×2)、日本株ファンドの最悪時は-33%(7%-20%×2)ということになるわけです。もっとも、2標準偏差でも全体の95.45%の範囲なので、残る5%弱ではさらに大きく上下にブレることもありえるということは知っておくべきでしょう。両側5%弱、片側2%の可能性ということは、イメージとしては50年に1回起こるかどうかの大変動ということです。
これで、運用におけるリスクを表す標準偏差の意味をご理解いただけたと思います。
運用について考えるとき、重要なのはこのリスクを如何にコントロールするかということです(如何に儲けるかではない)。次回以降リスクをコントロールするとはどういう意味なのか、リスクをコントロールすれば何が得られるのかを考えていきます。
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FPアソシエイツ&コンサルティング株式会社 専務取締役/CFP®
福田 啓太
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1958年大阪府生まれ。 1981年日興證券株式会社入社。個人営業のあと、ポートフォリオ作成システムの企画、リテール営業の支援ツール開発、FP養成研修などに携わる。 1999年日興證券退社後、当社設立に参加。独立系FP・投資顧問としての投資アドバイス・各種コンサルティング、および企業における各種講演会講師を務めると同時に、ビジネスモデルとしての保険代理店+証券仲介業を運営している。一般紙、各種雑誌、日経文庫「はじめての株式投資」など執筆。早稲田大学ビジネス情報アカデミー専任講師。 1級FP技能士。CMA(日本証券アナリスト協会検定会員)。 |
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。 |
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