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「群れ」の行動は卒業しよう!
2008年6月9日
サブプライム問題が引き金となった世界的な景気低迷の影響か、大手運用会社からの「資金流出」が続いていると言われます。長引く超低金利でしびれを切らせた個人が、より高い利回りを求めて投資信託にチャレンジし、オイシイ思いをしたのも束の間、元本割れに耐え切れず、虎の子の引き上げに動いたという図式でしょうか。
相場の低迷が長引きそうな場合、いったん資金を引き上げて様子を見るのは当然の判断と言えるでしょう。しかし気をつけたいのは、自分の考えを持たず、ただ周囲の状況に追従する「herding(群れの現象)」です。
herdingについて日常的な例をあげれば、「行列ができる店はきっとおいしいに違いない」と思いこみ、自らも列に加わる、「『ついに○万部!』と広告された本は、きっと面白いだろう」と想像して読みたくなる現象。投信に話を戻せば、分配型ファンドが人気と聞いて、ろくな吟味もせずに同様のファンドを買うといった光景です。このようにして購入した人の多くは、「資金流出」の報道を聞いたとたん、あわてて解約に動くのではないでしょうか。
合理的な情報や意思決定なしに投資に参加する「ノイズ・トレーダー」が、やみくもに解約に走るとどうなるでしょう。ファンドは、解約に応じるためのキャッシュを用意すべく、本来しなくてもいい資産売却に迫られ、一層の運用低迷となる悪循環に陥るかもしれません。これはファンド特有のリスク。皆が賢い投資家となり、余計なリスクは避けたいものですね。
また、「上げ相場で、皆が買っているのを確認してから購入する」、「下げに転じ、資金流出が始まったら追従する」という投資スタイルは、自身にとっても得策ではありません。これでは、いつも相場を後追いする形となり、割高な場面で買い、値下がりしたところで売るという悲惨な結果となるからです。
相場が悪いときこそ、自分自身が何故そのファンドを購入したのかを考えることが重要。想定していたリターンの源泉が長期的に失われたというのであれば、解約もやむをえないでしょう。しかし、リターンを生み出す構造には変化はなく、一時的な相場の影響と判断できれば、じっとこらえて持ち続ける、あるいはより積極的に「買い増しのチャンス」と捉えらえるのではないでしょうか。
株式会社プラチナ・コンシェルジュ 代表取締役/生活経済ジャーナリスト/CFP®
和泉 昭子
プロフィールとコラム一覧
横浜国立大学卒業後、出版社・放送局を経て、フリーのキャスターに転身。 NHKを中心に、ニュース・情報番組を担当。
95年CFP®(ファイナンシャル・プランナー上級資格)取得後、現職へ。現在は、メディア出演や講演活動、個人相談などを通じて、マネー&キャリアの情報を発信。
・テレビ、ラジオのコメンテータ
・新聞、雑誌、書籍の執筆、監修
・企業、労働組合、金融機関、地方公共団体などが主催する
他、講演、セミナー、パネルディスカッション、研修など多数
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。