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ファンドの真価を見抜くには
2008年10月10日
今、金融の世界では大規模な地殻変動が起きているようです。マーケットは9月半ばの大きな混乱からひとまず落ち着きを取り戻したものの、混沌として方向感が見えない状態が続いています。
「投資が仕事」の機関投資家は休むことはできないし、バリバリのリスクテイカーならこんな市場でも果敢に挑んで勝負するのでしょう。しかし、多くの一般投資家は「しばらく様子見」を決めこんでいる風情で、それも賢明な選択かもしれません。
気をつけたいのは、アツモノに懲りてナマスをふくこと。「損をしたから、二度と投資はコリゴリ」というのは、少し違うような気がします。少なくとも国内のインフレ率(2%程度)を上回る程度に運用しないことには、投資で失敗しなくても資産は目減りしてしまうのですから。
それでは、このような時期をどう過ごせばいいのでしょう。こんなときこそ、保有ファンドや注目ファンドの状況を詳細にウォッチすることが大切です。一般的なファンドでは、相場が下がれば基準価額も下がるもの。このとき、「基準価額がこんなに下がって元本割れ」と表面的な数字を追って終わるのではなく、運用会社のウエブサイトなどを訪れて、さまざまなリポートをじっくり読んでみてはいかがでしょう。9月半ばの某外資系運用会社のトップページには、連日のように株価下落に関するスペシャルレポートや、基準価額が一定以上下落したファンドに関する状況報告がアップされていました。
運用報告書には、運用会社ないしはファンドマネージャーが、現在のマーケットをどう分析し、どのように対処したのか、それによってどんな効果が現れたのかなどが書かれています。月並みな表現で事実だけを記載しているレポートも少なくありませんが、中には今後の見通しに関する運用会社としての見解や、ファンドの運用方針を維持または変更するなどといった事柄が明確に記載されている場合もあります。こうしたレポートを読むことは、運用会社やファンドマネージャーの姿勢を知る上でおおいに役立つと同時に、私たちがマーケットの動向を占う力を養ってくれます。
数字を追いかけるなら、騰落率だけでなく、上昇基調に転じたときの立ち直りの様子もチェックしましょう。下落局面ではマーケットと一緒、あるいはそれ以上に下がるのに、上昇局面ではマーケットに追いついていけないアクティブファンドは、保有していても意味がありません。マーケットが荒れているとき、そしてボトムからの立ち上がりの局面こそ、ファンドの真価を見極める絶好の機会と言えるのです。
株式会社プラチナ・コンシェルジュ 代表取締役/生活経済ジャーナリスト/CFP®
和泉 昭子
プロフィールとコラム一覧
横浜国立大学卒業後、出版社・放送局を経て、フリーのキャスターに転身。 NHKを中心に、ニュース・情報番組を担当。
95年CFP®(ファイナンシャル・プランナー上級資格)取得後、現職へ。現在は、メディア出演や講演活動、個人相談などを通じて、マネー&キャリアの情報を発信。
・テレビ、ラジオのコメンテータ
・新聞、雑誌、書籍の執筆、監修
・企業、労働組合、金融機関、地方公共団体などが主催する
他、講演、セミナー、パネルディスカッション、研修など多数
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。