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インフレに強い金?
2007年11月19日
今年6月、最大手のキューピーが17年振りにマヨネーズの値段を上げたことは記憶に新しいでしょう。これは食用油の価格高騰が原因でした。最近も原油価格の高騰を受けて、ガソリンや灯油などが値上りしています。輸入小麦価格が上昇すれば、パンやパスタの値上げにつながるなど、どれも家計を直撃するだけに頭が痛いところですね。
こんな時こそ、インフレヘッジとなる実物資産への投資を検討したいところ。そこで今回は実物資産の代表ともいえる金(ゴールド)関連の商品「金価格連動型上場投資信託(金ETF)」について、見ていきましょう。
ETFとはExchange Traded Fundの略で、その価格が対象指数などに連動するようにつくられ、証券取引所に上場している投信のことです。通常の投信と異なり、株式と同じように指値や成行で注文が出せるなどのメリットがあります。現在は、日経平均やTOPIXに連動するタイプが人気ですね。
「金ETF」は、金価格に連動するようにつくられていて、今年8月10日に大阪証券取引所に上場されたばかりの商品です。
金の特徴は(1)インフレや有事に強い(2)株や債券との相関性が低いので分散投資になるなどがあげられます。勘違いしやすいのが、投資対象。金ETFは、金そのものに投資は行いませんし、金と交換することもできません。まず、ロコ・ロンドン市場(※1)の米ドル建ての金の現物価格(注1)に為替レート(注2)を乗じて円建ての金価格を算出します。(注1、2ともにロンドン時間16時ロイター発表の数値を使用)この価格に連動するような値動きをする債券を組み合わせて購入していく仕組みです。これを「(金)リンク債」もしくは「仕組み債」と言います。9月末の投資先データでは、マッコーリー銀行(オーストラリア最大の投資銀行)の債券を99.3%、0.7%が現金となっています。「金に投資したいのに、債券を購入するの?」と思う方がいらっしゃるかもしれませんね。残念ながら、現在は金に直接投資できるETFはありません。
東京証券取引所が、金で運用し、金と交換可能なETFを上場するという報道が一部でありましたが、あくまでも検討中ということで、詳細は何もきまっていないのが現状。金に投資したいけど、リンク債を買うのはイヤだという人は、しばらく様子をみた方がいいかもしれません。
金ETFは、原則A格以上の債券に投資することになっていますが、購入前はもちろん、購入後も、投資先の組み入れ比率や格付けは確認するようにしましょう。また、市場価格(株における株価のようなもの)と為替レートも要チェックです。
さらに元本保証のない商品ですから、金価格の変動リスクや為替変動リスクがあることも知っておきましょう。外貨預金などと同じく、円高になると為替差損を被る可能性があります。
当サイトでは、金ETFの取扱いはしておりませんが、金鉱株に投資する投信や、金だけでなくコモディティ(※2)全般に投資するタイプの投信を取扱っておりますので、興味のある方は、チェックしてみて下さい。
(※1)【ロコ・ロンドン市場】
金現物市場の中で、中心的役割を担っている市場(取引所としての建物があるわけではない)。
(※2)【コモディティ】
エネルギー、農作物、非鉄金属等の各種商品のこと。
有限会社ストックアンドフロー所属/CFP®
新倉 由紀
プロフィールとコラム一覧
東京都出身。証券会社、商品先物取引会社の営業職を経て、現在は独立系FP会社「ストックアンドフロー」に所属。企業研修や一般向けの各種セミナー、FP養成講座で講師をつとめるかたわら、趣味である手話を活かして障害者に対するセミナーおよび相談業務など独自の活動も行っている。
実践・実体験をもとに原稿を執筆し、「心と体のバランスをとりながらお財布も豊かになってほしい」との思いから、顧客が抱えるマネー面以外の悩みにも耳を傾けるFPとして、日々活動している。
各種セラピーを学ぶ一方、1級小型船舶操縦士、調理師免許を持つ好奇心旺盛なFP。
1級FP技能士。
主な書籍(監修)
「日本一やさしいネット株の学校」ナツメ社
「かんたん袋分け いきいき家計簿」永岡書店
※
本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。