2008年後半からのサブプライム問題から始まる金融危機。「100年に1回のこと」と言われても、資産運用への向かい風になっていることは否めません。自分の資産が30%以上減ってしまった方もいるかもしれませんし、そのような方を見て、「自分は恐くて資産運用はちょっと…」と二の足を踏んでいる方もいるかもしれません。
けれども、「資産運用は、マーケット環境の善し悪しに関わらず、中長期的に安定した運用を目指すもの」です。
資産運用の必要性については、別のFPの方々のコラムを読んで勉強していただくとして、今回は、
◆資産運用はだれにでも必要なものであるという前提で
◆どのような投資信託を選んで投資をすればよいのかという観点で、2回に分けてお話していきたいと思います。
本コラムは、投信スーパーセンターで取り扱っているファンド(553本)をユニバースとして1年から5年のリターンを調べました。
是非この機会に、ご自身が投資しているファンドのパフォーマンスと比較し再確認していただくとともに、お客様の投資戦略を実現するためのきっかけとしてお役立てください。
最近のマーケット環境。下落していないのは日本債券だけ!?
それでは、まず最近のマーケットがどのようなであったかを見てみましょう。
下図が、投信スーパーセンターの比較チャートから抜き出した代表的な指数の推移です。
| 東証株価指数(TOPIX)[配当込] |
:国内の株式マーケットを表す指数 |
| NOMURA日本債券総合インデックス |
:国内の債券マーケットを表す指数 |
| MSCIコクサイ指数(除日本)[配当込] |
:世界の株式マーケットを表す指数 |
| シティグループ世界国債指数(除日本) |
:世界の債券マーケットを表す指数 |
上図の指数のうち、まず最初に「国内の株式マーケット」を表す指数であるオレンジ色の東証株価指数を見てみましょう。
ほとんどの期間で累積リターンがマイナス(スタート時点の100より下にある)です。特に、昨年秋以降を見てみると、その下げ幅は非常に大きくなっています。
最もリターンが良く見える「国外の債券マーケット」を表す指数である青色のシティグループ世界国債指数ですが、これも、昨年の秋以降は国内株式同様に下がっています。この原因は、主には急激な円高になったための為替の影響が起因していると考えられます。
また、「国外の株式マーケット」を表す指数である緑のMSCIコクサイ指数も、サブプライム問題顕在化前までは比較的順調に推移していたものの、サブプライム問題が顕在化したのちは、他の指数と同じように株式市場と為替の影響を受けて下落しています。
最後に、「国内の債券マーケット」を表す指数である茶色のNOMURA日本債券総合インデックスですが、これだけは低いながらも安定したリターンを挙げています。国内債券は、投資信託のアセットクラスとしては軽視されがちですが、今回のような100年に1回のケースでは、改めて見直されるべきものかもしれません。
そんな中でも、負けなかったファンドだってある!
世界中のマーケットで下落基調の中、そんな時でも、「負けなかったファンド」があります。
投信スーパーセンターで扱っているファンドの中で、リターンの数字があるファンドから選んで調べてみました。
なんと、1年リターンでは553本中、24本しかプラスのリターンだったファンドはなかったのです。
下のチャートをご覧ください。
円グラフは、リターンがプラスのファンドの割合を青色、マイナスのファンドの割合を灰色で表示しています。
棒グラフは、縦軸が本数、横軸がリターンです。
そんな負けなかったファンドたちの中から、次の6本に注目してみました。
これらの6本のファンドを注目した理由は次回以降で解説しますが、上の棒グラフのオレンジ色のラインは6本のファンドの位置を示しています。全体の中でどれくらいの位置にいたのかを確認してみてください。
逆境に負けなかったファンドたち(前編)はここまでです。
次回は、ファンドの中身にふれながら、「なぜ負けなかったのか?」をやさしく解説します。
乞うご期待ください。
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