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敵を知る
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最近は、債券や株式、株式投資信託等の投資性商品が増加しています。投資性商品が増加すると期待収益も増えますが、その分、市場の動きに左右されるリスクも高くなるため、昨年のサブプライムローン問題やその余波による保有資産の値下がり(含み損)による影響を受けた方も多いのではないでしょうか。
確定申告の時期を迎えた今回は、株式等で譲渡損が発生し、株式投資信託で含み益が発生している状態での節税方法を考えてみたいと思います。
一般的に金融資産を換金する場合は「解約」という言葉を使用します。ただし、公募株式投資信託を換金する場合は、解約以外にも「買取(請求)」という方法が存在し、それにより納税額が変ることがあるので、取引においては注意が必要なのです。
例えば平成20年に株式等の譲渡損が30万円あり、株式投資信託の含み益が50万円とした場合、株式投資信託の換金の申し出は、解約と買取のどちらで行った方が節税につながるのでしょう?平成20年中は解約も買取も同じ10%の税率です。
実は解約を選んだ場合は、株式等の譲渡損と株式投資信託の解約益を差し引き(損益通算)することができないため、株式投資信託の解約益は解約益(配当所得)、株式等の譲渡損は譲渡損(譲渡所得)として別個の取扱いがなされます。株式等の譲渡損については、確定申告により翌年以降3年間繰り越すことができますが、株式投資信託の50万円の解約益に対しては5万円が源泉徴収(天引き)されてしまいます。
これに対して、買取の場合は株式投資信託の買取益(譲渡所得)と株式等の譲渡損(譲渡所得)が損益通算できるため、株式等の譲渡損30万円と株式投資信託の譲渡(買取)益50万円を差引きした結果の20万円に対して税金が計算されます。その結果、確定申告で2万円の税金を納めれば良いことになるのです。
株式投資信託の含み益を換金ということだけ考えると、税率では解約も買取も同じなのですが、他の保有資産を含めてトータルで考えると、換金の方法によって納税額に差が出ることがお分かり頂けるでしょう。

日本国憲法第30条で納税の“義務”として掲げられているためなのか、多くの会社員の納税が年末調整で完了するためかは不明ですが、税金を味方ではなく「敵」と思う感覚の方は多いようです。しかし、敵を知り、味方につけると、ちょっとの違いで大きなリターンが生まれることもあるのです。
もうすぐ平成20年の税制が決定しますが、よく調べた上で今年の運用に臨むようにしたいものです。
※この原稿は平成20年1月現在施行されている税制により執筆しています。
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株式会社ノースアイランド 代表取締役/CFP®/税理士
嶋 敬介
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| 1957年 大阪府出身。関西学院大学大学院修了。日本におけるFP業務の定着を目指し、株式会社ノースアイランドを設立。2004 年セミナールームと相談ルームを併設したFPサロン「MoneyC@fe(マネーカフェ)」を東京・丸の内、大阪・堂島に同時オープン。現在、名古屋他FC にて支店を展開中。また、2006年8月には米国にも支店を設立。昨今は企業の福利厚生、金融商品の企画・開発にも数多く関わり、購買代理としての地位を確立している。 |
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。 |
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