投資信託なら投信スーパーセンター! by 日興コーディアル証券
詳細検索
投資信託の投信スーパーセンター HOME
>
マーケット情報
>
週刊!プロのお知恵拝借
> コラム
保有資産のヘルスチェック(定期健診)を!
2008年5月26日
新入社員の真新しいスーツが板についてきた今日この頃ですが、新入社員に限らず4~6月は定期健康診断の季節です。今年からメタボリックチェックも検査項目に加わるなど、身体の健康管理に関しては、法規制や指導もあって入念な体制が整っています。それでは、私たちのお金、金融資産についての定期健診はしっかりできているでしょうか。実のところ、FPの事務所を訪ねる方々の大半は、ご自分の資産の定期健診を忘れていたり、分かっていても忙しさにかまけて怠っていたりするのです。これでは環境変化の急速な現在において資産の運用管理に関心を払っているとはいえません。
サブプライムローン問題に始まった米国の景気停滞が後退になって深刻化・長期化すれば、輸出に頼る経済構造の日本に多大な影響を与えるのは必至ですし、既にその兆候も現れています。世界的に株安が進み景気の不透明感が強まる中で、金融資産の防衛策として投資資金をすぐに市場から引き上げようという方もいるでしょうが、それは正しい選択でしょうか。このような混乱した時期こそ、ご自分の保有資産の定期健診を繰り上げて実施し、リスクへの対応力や現在の収益率を確認しましょう。そして、リスク分散が十分に効いていて期待収益率を達成できるような資産配分となっているかを改めて見直す機会を持つことが大切です。
1.リスクの確認
金融商品のリスクには、価格変動リスク、為替リスク、流動性リスク、インフレリスク、カントリーリスクなどがあります。現在保有する金融商品が持つリスクを再確認し、リスクの種類や大きさに偏りがないか、現在の経済情勢を踏まえて今一度確認しましょう。
2.期待収益率の確認
現状のポートフォリオの期待収益率は、金融商品の価格変動や自分が行なった売買によって資産配分が変化し、当初の期待収益率とかけ離れたものになっている可能性があります。その変動を修正するために、現状のポートフォリオの期待収益率が目標収益率と一致しているのか確認する必要があります。
3.資産配分の見直し
景気の不透明感が強まり景気の転換点にあるとすれば、資産配分の見直しが必要となります。既にご承知のように目標収益率を達成するために最も重要な要素は、資産配分です。「円建てと外貨建て資産」、「株式と債券」など値動きについて相関性の低い金融商品(下記の相関係数参照)を組み合わせることがポイントです。円とドルやユーロ、ドルとユーロ、円と資源国通貨などの相関関係にも注意しておく必要があります。また、日本の株式・債券だけに偏っていたのでは、為替変動やインフレに対抗できません。世界の株式・債券、更には商品などのオルタナティブも含めた幅広い資産配分を心がけましょう。過去の実績に基づけば、一般論として実現収益率は株式が債券を上回りますが、高い収益率を求める分だけリスクも高まります。反対に、ライフプラン実現のための十分な資金がある場合は、無理なリスクを避けて安定的な運用でも良いのです。ただし、運用環境は時に応じて変化するので、局面により資産種類ごとの成長率が変動することも覚えておきましょう。
金融資産の定期健診をご自分で適切に行なうには、今後の経済動向なども含めた豊富な金融知識が必要です。身体の定期健診について、ヘルスクリニックなどの専門機関を活用して行なうように、金融資産の定期健診も証券会社やFPなどの専門家を活用して行なうことが可能です。取引のある証券会社から定期的に送られてくる「取引残高報告書」には、金融商品ごとの取得価額や現時点での評価額が一覧で記載されています。また、ネット証券会社を通じてオンライントレードを行なっている場合には、その口座で保有する金融資産のポートフォリオを確認できるサービスなども提供されています。顧客サービスの一環として金融機関が提供するこれらの情報を有効活用し、ご自分の保有する金融商品の状況を定期的に確認することを心がけましょう。いくら分散投資だからといって取引金融機関まで細かく分散してしまうと管理も面倒ですし、自分の金融資産の全体像もつかみにくくなります。信頼性と利便性の高い金融機関2~3社に絞り込んで良いと思います。
株式会社FPインテリジェンス 代表取締役/CFP®/税理士
白根 壽晴
プロフィールとコラム一覧
1954年東京都生まれ。77年早稲田大学法学部を卒業後、住友電気工業㈱を経て83年に税理士登録。資産運用アドバイスに強いファイナンシャルプランナーとして定評がある。「定年後のお金 全疑問45」(東京書籍)や「会社にも自分にももっとお金を残す本」(かんき出版)など著書も多数出版。全国の大学、金融機関などで分かり易い講演を行なっている。現在、日本ファイナンシャルプランナーズ協会専務理事としてマネー教育の普及にも努めている。
※
本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。