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アクティブ運用再考
アクティブ運用とパッシブ運用
資産運用の方法の分類の仕方はたくさんありますが、その代表的なものにパッシブ運用とアクティブ運用に分類する方法があります。パッシブ運用は、インデックス運用といわれることも少なくありません。簡単にまとめると、
ということになります。
定義を見ているだけでは、圧倒的にアクティブ運用のほうが魅力的に見えますが、パッシブ運用を好む人も少なくありません。その主な理由は、
(1)アクティブ運用のファンドは運用に要するコストが高い
(2)実際の運用実績を見てみると必ずしもベンチマークを上回る運用成績を上げているとはいえない
というものです。
この主張はかなり的を射ていて、アクティブ運用を採用している運用会社にとっては頭の痛い問題かもしれません。
キーワードは“意思”
しかし、考え方を少し変えると、現在ではアクティブ運用には従来の定義とは異なる意味が付け加えられていると思われます。たとえば、“環境投資”を目指すファンドなどです。環境投資を目指すファンドの運用方法は二通り考えられます。
(1)環境投資に適した銘柄に集中して投資する
(2)環境にそぐわない銘柄には投資しない
いずれも、実際に行われている運用手法ですが、パッシブ運用では達成することはできません。
さらに、議決権行使などの問題も関連するでしょう。アクティブ運用とは、ある意思を持った運用手法と考えることができますから、その意思に反するような経営陣や他の株主の提案には、株主総会で「NO」を突きつけることも考えられます。これも、パッシブ運用では考えられません。ある企業の株式が、ベンチマークに含まれているのであれば、同じ割合でその企業の株式を保有するのがパッシブ運用の原則であるからです。その企業の経営陣の判断をファンドが判断することはありません。経営陣の判断を評価するのはあくまで市場であると考えるのです。
つまり、別の角度で捉えると、アクティブ運用とは“意思を持った投資”であり、パッシブ運用とは“意思を持たない投資”、“市場の判断を最大限に尊重した投資”であるということができます。
そう考えると、アクティブ運用を目指すファンドを取捨選択する方法が見えてくると思います。ファンドは、みなさまの意思の代弁者でなければなりません。そして、ファンドは、投資家のみなさまにファンドの意思を理解してもらうために、メッセージを正確に発信していかなければなりません。
ファンドの発したメッセージが、みなさまの手元に届き、みなさまがそれを自分の意思に近いものがあると判断したとき、アクティブ運用はその投資家に適した運用手法になっているのでしょう。
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バームスコーポレーション有限会社取締役社長/CIIA®/証券アナリスト/CFP®
杉山 明
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外資系生命保険会社で変額保険、ガン保険の開発を手がけ、同グループの投信会社に移って、商品開発やファンドの定量評価分析をおこなう。 その後、ファイナンシャルプラニング業務などの金融サービスを提供するバームスコーポレーションを設立し、取締役社長に就任。 現在は、ウェブサイト上を中心とした金融および投資に関する情報提供、執筆、講演活動なども積極的に行っている |
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。 |
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