|
|

コア資産を作っていくための新興国株投信とは?
前回のコラムで、株式や債券に幅広く分散投資を行って安定的な運用をめざす「コア(核)部分」と、積極的にリスクをとってプラスαのリターンをめざす「サテライト(衛星)部分」という具合に、役割を2つに分けて運用していくといいというお話をしました(図参照)。そのなかで、最近よく質問されるのが「コア資産には、新興国の株式も加えたほうがよいのでしょうか?」といった質問です。
これに対する答えはYesでしょう。世界の株式に占める時価総額に占める新興国の割合は大きくなってきています。世界の成長に乗っていこうと思ったら、コア資産を形成していく上でも、「新興国の株式に投資する投信」を加えるという考え方も十分あり、だと思います。ただし、コア部分はリスクを抑えつつ、長期的に安定した収益をあげていくことが目的。新興国の株式ファンドを加える場合にはいくつかのルールを守る必要です。
新興国に幅広く分散された投信を選択する
新興国市場の株式は高いリターンをもたらす可能性があるいっぽう、高いリスクも伴います。特定の国や地域に集中投資している投信の中には、6カ月で4割以上も基準価額が下落したものも。コア資産産の形成には幅広く地域が分散された投信が望ましいでしょう。「3年(できれば5年)以上の運用実績があるか」「純資産総額が順調に増えているか」「運用成績が継続的にベンチマークを上回っているか」といった項目を確認しましょう。また、最近はMSCIエマージング・マーケット・インデックス(円ヘッジなし・円ベース)の動きに連動するインデックスファンドなども登場してきています。
投資する比率を決めておく
「2倍になって喜んでいるうちに大幅下落して損益はマイナスに。どうしたらいいのでしょうか」という声を聞くこともあります。この場合、例えば、新興株への投資は投資資金の10%までといった比率を決めておくこと。そして、1年に1回、金融資産の比率を確認して「決めた比率よりも増えていたら売る」とか、「(増えた新興株投信はそのままにしておいて)減っている資産を買い増す」といったルールをあらかじめ決めておくと、急騰・急落したときにも慌てずにいられます。
値動きの荒い投信こそ積み立てを活用する
新興国全体に幅広く投資するタイプの投信でも、値動きは大きくなります。「値下がりしたときでも気にせず投信を購入していける」という意味でも、値動きの大きい投信ほど、毎月の定額積み立てに向いていると思います。
もちろん、自分で調べた結果、「この国は長期的に成長が期待できそうだ」と考える国の株式投信に投資したいと考える方もいるはず。そうした投信を"サテライト"として加えるのはよいと思いますが、"コア"資産と位置づけるなら、幅広く分散投資された投信をまずは選んでいきましょう。
|
 |
 |
ファイナンシャル・ジャーナリスト
竹川 美奈子
|
|
| 日経事業出版社(現.日経HR)、日本経済新聞社編集局などを経て独立。1999年フィナンシャル・プランナー資格を取得。 書籍やマネー関連の雑誌、新聞などで幅広く取材・執筆活動を展開する一方、投資信託や確定拠出年金セミナーの講師などを務めている。個人投資家の立場から金融商品・サービスの研究・分析を行うとともに、自らも投信積み立てや401Kなどを実践中。著書に『投資信託にだまされるな! 本当に正しい投信の使い方』『投資信託にだまされるな! Q&A~疑問・解決編』(共にダイヤモンド社)などがある。 |
|
|
 |
| ※ |
本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。 |
|
|
|