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こんなときだから、支持できるファンドを
2009年2月23日
まだ浮上する気配のない株式市場ですが、こんなときこそ、みんなから支持されていて、息の長いファンドを選びたいものです。以前にも、長期的に保有するなら、ある程度の資産規模のある投信がいいというお話をしました。規模があまりに小さくなると途中で運用がストップされてしまう危険性もありますし、資金の出入りが激しいと運用もたいへん。そういう意味では純資産総額が最低50億円(できれば100億円)以上あって、安定的に増えているものがのぞましいでしょう。
ところで、純資産総額は主に次の2つの要因で増減します。
(1)ファンドを保有する株式や債券などの価格変動
(2)ファンドの購入または解約による資金の流出入
(1)の場合、例えば、株式ファンドでは保有する株式の価格が下がると純資産総額が減る要因になり、逆に、保有する株式の価格が上昇すれば純資産総額が増える要因になります。いっぽう、(2)では、受益者(投資家)からの資金が流入すれば、純資産総額が増える要因となり、解約が続けば資金が流失して純資産総額が減る要因になります。そして、この2つの要因が重なり合って、純資産総額が大きくなったり、小さくなったりするわけです。
今のような相場では株式や債券の価格が下落による(1)の変動が響いて、純資産総額を大きく減らしているファンドが目立ちます。そのため、純資産総額だけをみていると、「安定的に増えているファンドなんてほとんどないよ!」ということになりかねません。
そこで、このような相場では(2)ファンドの購入または解約による資金の流出入についてフォーカスすることも大切です。こちらは「受益権総口数」の推移をみるとわかります。受益権総口数というのは、ファンドにおけるすべての受益権の口数で、受益者が所有している口数を合計したもの。継続的に資金が流入している(=投資家に支持されている)場合には受益権口数が増えていき、解約が続いている(=投資家が逃げている)場合には受益権口数は減っていくからです。金融危機のあと基準価額が下がって厳しいときでも、受益権口数の増加傾向が続いている、つまり、投資家の信頼が得られている投信を選ぶと安心できます。
純資産総額については、投信スーパーセンターで商品情報をみると、グラフ化された純資産総額の推移を確認できます。受益権総口数については、運用報告書の「資産、負債、元本及び基準価額の状況」というところをみるとわかります。「運用報告書」は投資信託を保有している人に対して運用の報告をするのが目的ですが、最近は運用会社のホームページなどで入手できるケースも多くなりました。投信の購入を検討している人も積極的に参考にしましょう。
ファイナンシャル・ジャーナリスト
竹川 美奈子
プロフィールとコラム一覧
日経事業出版社(現.日経HR)、日本経済新聞社編集局などを経て独立。1999年フィナンシャル・プランナー資格を取得。 書籍やマネー関連の雑誌、新聞などで幅広く取材・執筆活動を展開する一方、投資信託や確定拠出年金セミナーの講師などを務めている。個人投資家の立場から金融商品・サービスの研究・分析を行うとともに、自らも投信積み立てや401Kなどを実践中。著書に『投資信託にだまされるな! 本当に正しい投信の使い方』『投資信託にだまされるな! Q&A~疑問・解決編』(共にダイヤモンド社)などがある。
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本ページの掲載内容は、寄稿された執筆者の考え方や見方を紹介するものであり、当社が特定の金融商品や投資信託の個別銘柄を勧誘・推奨するものではありません。